口腔の状況を確認
口腔全体の状況を確認する
口呼吸や疾患、薬剤の副作用等により唾液の分泌量が低下している人では、口腔の粘膜に痰や剥離上皮が付着してしまうことがあります。※1
口腔保湿ジェルなどを口腔粘膜の付着物に塗布し少し時間をおくことでやわらかくし、除去しやすくします。やわらかくなったら、粘膜ブラシやスポンジブラシなどで、粘膜を傷付けないようにやさしく除去します。参考:
※1 大泉恵美ほか編(2016)『介護に役立つ口腔ケアの実際 用具選びからケアのポイントまで』中央法規p48~49
歯や歯肉の汚れを確認する
歯並びが悪い人、歯と歯の間にすき間がある人、虫歯治療で詰め物がある人などは汚れ(歯垢)がつきやすくなります。歯垢は細菌の塊でバイオフィルムという膜を形成します。このバイオフィルムは、うがいでは落とすことができません。歯ブラシを使いブラッシングで除去する必要があります。※2参考:
※2 日本訪問歯科協会監修(2005)『今すぐ役立つ介護シリーズ③ 口腔ケアらくらく実践法 ケアと口腔リハビリで元気になる』創元社 p42~43
舌の汚れを確認する
唾液の分泌量が低下した人では、舌に舌苔(舌に付着する白い苔状のもの)が付着している場合があります。※3
口腔ケア用ジェルなどを舌苔にスポンジブラシなどで塗布し、少し時間をおいた後、舌ブラシやスポンジブラシでやさしくケアします。参考:
※3 晴山婦美子、大井清文(2014)『口腔ケアのためのアセスメント』 リハビリナース vol.07 no.05, p24